税金奉行の税金解説書
所得税

ボーナスの計算|年収200万〜800万で手取りはいくら?【2023年版】

サラリーマンのボーナスの額面の金額と、社会保険料と所得税を除いた手取り額を計算してみました。年収200万/300万/400万/500万/600万/700万/800万円の7パターンで計算しています。例えば年収200万円の場合は年間のボーナスが額面53.7万円で手取りが45.3万円に、年収800万円の場合は額面が215万円・手取りが172万円になります。 (2023/01/17更新)

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今回はサラリーマンのボーナスの額面&手取り額を計算してみます。

ボーナスが月給何ヶ月分かは会社によって違うんですが、今回は夏のボーナスが2ヶ月・冬が2.4ヶ月の合計4.4ヶ月の場合で計算しています。

年収ごとの月給

ボーナスが4.4ヶ月分の場合、年収は月給の16.4ヶ月分になります。

この場合の年収ごとの月給を逆算するとこのようになります。

年収200万円:年収200万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) = 12.2万円
年収300万円:年収300万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) = 18.3万円
年収400万円:年収400万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) = 24.4万円
年収500万円:年収500万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) = 30.5万円
年収600万円:年収600万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) = 36.6万円
年収700万円:年収700万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) = 42.7万円
年収800万円:年収800万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) = 48.8万円

年収毎の額面のボーナス

月給にボーナス月数を掛けると額面のボーナス金額が計算できます。

年収200万円:月給12.2万円 x 4.4ヶ月 = 53.7万円
年収300万円:月給18.3万円 x 4.4ヶ月 = 80.5万円
年収400万円:月給24.4万円 x 4.4ヶ月 = 107万円
年収500万円:月給30.5万円 x 4.4ヶ月 = 134万円
年収600万円:月給36.6万円 x 4.4ヶ月 = 161万円
年収700万円:月給42.7万円 x 4.4ヶ月 = 188万円
年収800万円:月給48.8万円 x 4.4ヶ月 = 215万円

続いてボーナスの手取り額を計算するために、税金の額を計算します。

給与所得控除を計算する

まずは給与所得控除を計算します。

え?給与所得控除って何ですか?
給与所得控除とは年収のうちの経費分です。
この分は税金がかからずに済みますよ。

給与所得控除とは簡単に言うと

「これだけの給料をもらっているなら、スーツを買ったりカバンを買ったり靴を買ったりして、仕事関係でこれくらいは使うよね」

という額で、税金を計算するときは給与収入からこの額を経費として引いて計算して良いことになっています。

給与所得控除はいくらくらいなんでしょう?
給与所得控除の金額は年収によって変わります。
年収が多くなるとその分控除額も大きくなりますよ。

年収ごとの給与所得控除額は

年収 給与所得控除額
55万円まで 全額
162.5万円まで 55万円
180万円まで 収入 x 40% ー 10万円
360万円まで 収入 x 30% + 8万円
660万円まで 収入 x 20% + 44万円
850万円まで 収入 x 10% + 110万円
850万円以上 195万円

となります。

年収が850万円を超えるとそれ以上増えても控除額は変わらないんですね。
そうですね。
上限額を超えると年収が850万円でも2000万円でも控除額は変わりません。

この表から年収200万〜800万円の場合の給与所得控除の額を計算するとこうなります。

年収200万円 x 30% + 8万円 = 68万円
年収300万円 x 30% + 8万円 = 98万円
年収400万円 x 20% + 44万円 = 124万円
年収500万円 x 20% + 44万円 = 144万円
年収600万円 x 20% + 44万円 = 164万円
年収700万円 x 10% + 110万円 = 180万円
年収800万円 x 10% + 110万円 = 190万円

社会保険料の支払額

次は社会保険料の支払額を調べます。

社会保険料ってなんの支払いですか?
どう税金に関係するんでしょう?
社会保険料というのは主に健康保険厚生年金雇用保険の3つです。
この支払いも住民税と所得税の控除に使えるようになっています。

健康保険は治療費を安く済ませるための保険で、病院で治療をした時に治療費の30%の支払いで済むようになります。

厚生年金は年金の上乗せ分で、厚生年金を払っているとその分支給される年金が結構上乗せされます。

雇用保険は仕事をしていない期間にお金をもらうための保険で、加入していると失業時には失業保険が、育児休業時には育児休業給付金がもらえたりします。

このあたりの社会保険料もほとんど税金のようなものなので、税金を計算する際は収入から引いて計算することができます。

社会保険料はいくらくらい支払うんでしょう?
健康保険料・厚生年金・雇用保険料で年収の14.22%くらいになるのが一般的です。

年収200万〜800万円の場合は健康保険料が年収の4.985%、厚生年金が年収の8.737%、雇用保険が年収の0.5%となるので、合計すると社会保険料は年収の14.22%ほどになります。

社会保険料の額を年収の14.22%として年間の社会保険料の目安額を計算すると

年収200万円 x 14.22% = 28.4万円
年収300万円 x 14.22% = 42.7万円
年収400万円 x 14.22% = 56.9万円
年収500万円 x 14.22% = 71.1万円
年収600万円 x 14.22% = 85.3万円
年収700万円 x 14.22% = 99.6万円
年収800万円 x 14.22% = 114万円

となります。

社会保険料は年収が増えるほど支払いも多くなるんですね。
そうですね。
健康保険料と厚生年金と雇用保険料は年収の〇〇%という計算をするので、負担額は年収に応じて増えていきます。
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所得税の基礎控除は48万円

所得税の基礎控除は48万円となります。

なお、この控除額は住民税より5万円高くなっています。

所得税控除の合計額を計算する

これまでの所得税控除の合計額を計算すると

年収200万円:給与所得控除 68万円 + 社会保険料控除 28.4万円 + 基礎控除 48万円 = 144万円
年収300万円:給与所得控除 98万円 + 社会保険料控除 42.7万円 + 基礎控除 48万円 = 189万円
年収400万円:給与所得控除 124万円 + 社会保険料控除 56.9万円 + 基礎控除 48万円 = 229万円
年収500万円:給与所得控除 144万円 + 社会保険料控除 71.1万円 + 基礎控除 48万円 = 263万円
年収600万円:給与所得控除 164万円 + 社会保険料控除 85.3万円 + 基礎控除 48万円 = 297万円
年収700万円:給与所得控除 180万円 + 社会保険料控除 99.6万円 + 基礎控除 48万円 = 328万円
年収800万円:給与所得控除 190万円 + 社会保険料控除 114万円 + 基礎控除 48万円 = 352万円

になりました。

所得税の課税対象額を計算する

年収から控除額を引いて所得税の課税対象額を計算します。

年収200万円 - 所得税控除 144万円 = 55.6万円
年収300万円 - 所得税控除 189万円 = 111万円
年収400万円 - 所得税控除 229万円 = 171万円
年収500万円 - 所得税控除 263万円 = 237万円
年収600万円 - 所得税控除 297万円 = 303万円
年収700万円 - 所得税控除 328万円 = 372万円
年収800万円 - 所得税控除 352万円 = 448万円
住民税の課税対象額は年収より結構少なくなるんですね。
そうですね。
年収が増えてくると課税対象額の割合も増えますが、年収200万〜800万円くらいだと意外と税金がかかる収入は少なく済みますよ。
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所得税額を計算する

課税対象額の計算が済んだので、次は税額の計算を計算します。
とうとう本題ですね!

所得税の課税対象額がわかれば所得税の金額が計算できます。

所得税率と控除額は

課税対象額 税率 控除額
195万円まで 5% なし
330万円まで 10% 9.75万円
695万円まで 20% 42.75万円
900万円まで 23% 63.6万円
1800万円まで 33% 153.6万円
4000万円まで 40% 279.6万円
4000万円以上 45% 479.6万円

なので、それぞれの年収ごとの所得税額はこのようになります。

年収200万円:課税対象額 55.6万円 x 5% - 0円 = 2.78万円
年収300万円:課税対象額 111万円 x 5% - 0円 = 5.57万円
年収400万円:課税対象額 171万円 x 5% - 0円 = 8.56万円
年収500万円:課税対象額 237万円 x 10% - 9.75万円 = 13.9万円
年収600万円:課税対象額 303万円 x 10% - 9.75万円 = 20.5万円
年収700万円:課税対象額 372万円 x 20% - 42.8万円 = 31.7万円
年収800万円:課税対象額 448万円 x 20% - 42.8万円 = 46.9万円
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ボーナスの社会保険料

続いて、ボーナスから引かれる健康保険・厚生年金・雇用保険といった社会保険料を計算します。

ボーナスが4.4ヶ月の場合、ボーナスから引かれる社会保険料はこのようになります。

年収200万円:ボーナス53.7万円 x 14.22% = 7.63万円
年収300万円:ボーナス80.5万円 x 14.22% = 11.4万円
年収400万円:ボーナス107万円 x 14.22% = 15.3万円
年収500万円:ボーナス134万円 x 14.22% = 19.1万円
年収600万円:ボーナス161万円 x 14.22% = 22.9万円
年収700万円:ボーナス188万円 x 14.22% = 26.7万円
年収800万円:ボーナス215万円 x 14.22% = 30.5万円

ボーナスの所得税

ボーナスからは所得税も引かれるのでそちらも計算します。

年収200万円:所得税2.78万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) x 4.4ヶ月 = 7452円
年収300万円:所得税5.57万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) x 4.4ヶ月 = 1.49万円
年収400万円:所得税8.56万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) x 4.4ヶ月 = 2.3万円
年収500万円:所得税13.9万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) x 4.4ヶ月 = 3.74万円
年収600万円:所得税20.5万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) x 4.4ヶ月 = 5.5万円
年収700万円:所得税31.7万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) x 4.4ヶ月 = 8.52万円
年収800万円:所得税46.9万円 ÷ (12ヶ月 + 4.4ヶ月) x 4.4ヶ月 = 12.6万円

ボーナスの手取り額

額面のボーナスから社会保険料と所得税を引いて手取り額を計算するとこのようになります。

年収200万円:額面53.7万円 - 社会保険料7.63万円 - 所得税7452円 = 45.3万円
年収300万円:額面80.5万円 - 社会保険料11.4万円 - 所得税1.49万円 = 67.5万円
年収400万円:額面107万円 - 社会保険料15.3万円 - 所得税2.3万円 = 89.8万円
年収500万円:額面134万円 - 社会保険料19.1万円 - 所得税3.74万円 = 111万円
年収600万円:額面161万円 - 社会保険料22.9万円 - 所得税5.5万円 = 133万円
年収700万円:額面188万円 - 社会保険料26.7万円 - 所得税8.52万円 = 153万円
年収800万円:額面215万円 - 社会保険料30.5万円 - 所得税12.6万円 = 172万円
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年収ごとのボーナスの計算

年収ごとのボーナスの額面&手取り額もそれぞれ計算してみました。 よろしければこちらもどうぞ。

年収200万円以上の場合
200万円210万円220万円230万円240万円250万円260万円270万円280万円290万円
年収300万円以上の場合
300万円310万円320万円330万円340万円350万円360万円370万円380万円390万円
年収400万円以上の場合
400万円410万円420万円430万円440万円450万円460万円470万円480万円490万円
年収500万円以上の場合
500万円510万円520万円530万円540万円550万円560万円570万円580万円590万円
年収600万円以上の場合
600万円610万円620万円630万円640万円650万円660万円670万円680万円690万円
年収700万円以上の場合
700万円710万円720万円730万円740万円750万円760万円770万円780万円790万円
年収800万円以上の場合
800万円810万円820万円830万円840万円850万円860万円870万円880万円890万円
年収900万円以上の場合
900万円910万円920万円930万円940万円950万円960万円970万円980万円990万円
年収1000万円以上の場合
1000万円1100万円1200万円1300万円1400万円1500万円1600万円1700万円1800万円1900万円2000万円

まとめ

今回は年収ごとのボーナスの金額を計算してみました。

税金については住民税&所得税の計算もしてみたので、よろしければこちらもご覧ください。

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