36歳の平均年収と給料｜住民税、所得税、手取りはいくら？【2024年版】

36歳の平均年収を、国税庁の調査や上場企業の決算資料を分析して調べてみました。36歳の場合、平均年収は382万円で、住民税が16.7万円、所得税が7.96万円、手取りが303万円でした。また、上場企業で36歳の場合は平均年収は581万円で、住民税が29.8万円、所得税が19.3万円、手取りが449万円になります。主な企業の36歳年収ランキングもまとめましたので、そちらもご覧ください。 (2024/05/31更新)

36歳の年収

まずは36歳の額面の年収と給料を調べます。

国税庁の調査によると全国の会社員の平均年齢は45.6歳で平均年収が485万円となっています。

この調査結果を元に36歳の会社員の平均年収を計算すると382万円で、一月分の給料は23.3万円になります。

上場企業で36歳の場合

上場企業の会社員の場合、平均年齢は40歳で平均年収が645万円になります。

この平均年齢と平均年収を元に上場企業で36歳の会社員の平均年収を計算すると581万円で、一月分の給料は35.4万円になります。

こうやって見ると上場企業と非上場企業の年収は結構違いますね。

続いて36歳の全国平均の年収382万円の場合と上場企業の平均の年収581万円の場合の住民税、所得税、手取り額の計算をしてみます。

給与所得控除を計算する

まずは給与所得控除を計算します。

給与所得控除とは簡単に言うと

「これだけの給料をもらっているなら、スーツを買ったりカバンを買ったり靴を買ったりして、仕事関係でこれくらいは使うよね」

という額で、税金を計算するときは給与収入からこの額を経費として引いて計算して良いことになっています。

年収ごとの給与所得控除額は

となります。

この表から年収382万〜581万円の場合の給与所得控除の額を計算するとこうなります。

年収382万円 x 20％ ＋ 44万円 = 120万円
年収581万円 x 20％ ＋ 44万円 = 160万円

社会保険料の支払額

次は社会保険料の支払額を調べます。

健康保険は治療費を安く済ませるための保険で、病院で治療をした時に治療費の３０％の支払いで済むようになります。

厚生年金は年金の上乗せ分で、厚生年金を払っているとその分支給される年金が結構上乗せされます。

雇用保険は仕事をしていない期間にお金をもらうための保険で、加入していると失業時には失業保険が、育児休業時には育児休業給付金がもらえたりします。

このあたりの社会保険料もほとんど税金のようなものなので、税金を計算する際は収入から引いて計算することができます。

年収382万〜581万円の場合は健康保険料が年収の4.985％、厚生年金が年収の8.737％、雇用保険が年収の0.5％となるので、合計すると社会保険料は年収の14.22％ほどになります。

社会保険料の額を年収の14.22％として年間の社会保険料の目安額を計算すると

年収382万円 x 14.22％ = 54.3万円
年収581万円 x 14.22％ = 82.6万円

となります。

住民税と所得税の基礎控除

住民税と所得税には基礎控除があります。

基礎控除も税金を計算する時に収入から引くことができます。

令和２年以降の住民税と所得税の基礎控除額はこのようになっています。

住民税と所得税の控除合計額を計算する

続いて給与所得控除、社会保険料控除、基礎控除を合計して住民税と所得税の控除合計額を計算します。

年収382万〜581万円の場合の住民税控除の合計額を計算するとこのようになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：給与所得控除 120万円 + 社会保険料控除 54.3万円 + 基礎控除 43万円 = 218万円
年収581万円(36歳の上場企業平均)：給与所得控除 160万円 + 社会保険料控除 82.6万円 + 基礎控除 43万円 = 286万円

また、所得税控除の合計額はこのようになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：給与所得控除 120万円 + 社会保険料控除 54.3万円 + 基礎控除 48万円 = 223万円
年収581万円(36歳の上場企業平均)：給与所得控除 160万円 + 社会保険料控除 82.6万円 + 基礎控除 48万円 = 291万円

住民税と所得税の課税対象額を計算する

年収から控除額を引いて住民税の課税対象額を計算するとこうなります。

年収382万円 - 住民税控除 218万円 = 164万円
年収581万円 - 住民税控除 286万円 = 295万円

所得税の課税対象額はこのようになります。

年収382万円 - 所得税控除 223万円 = 159万円
年収581万円 - 所得税控除 291万円 = 290万円

住民税額を計算する

住民税額は、計算した課税対象額に税率10％をかけて均等割5000円を足して調整控除を引くと計算できます。

なお、住民税の税率は自治体によって微妙に変わってくるのですが、今回の記事では標準税率の均等割と所得割で計算します。

年収382万円(36歳の全国平均)：所得割 164万円 x 10％ ＋ 均等割 5000円 - 調整控除 2500円 = 16.7万円
年収581万円(36歳の上場企業平均)：所得割 295万円 x 10％ ＋ 均等割 5000円 - 調整控除 2500円 = 29.8万円

所得税額を計算する

所得税については課税対象額ごとの税率と控除額が

となっています。

それぞれの年収ごとの所得税額を計算するとこのようになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：課税対象額 159万円 x 5％ - 0円 = 7.96万円
年収581万円(36歳の上場企業平均)：課税対象額 290万円 x 10％ - 9.75万円 = 19.3万円

住民税と所得税の合計

住民税額と所得税額の合計はこのようになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：住民税 16.7万円 ＋ 所得税 7.96万円＝ 24.6万円
年収581万円(36歳の上場企業平均)：住民税 29.8万円 ＋ 所得税 19.3万円＝ 49万円

配偶者控除がある場合の住民税と所得税

次は配偶者控除がある場合の計算をしてみます。

専業主婦の妻がいる場合などは配偶者控除が使えて住民税と所得税が安くなります。

配偶者控除の制度は平成30年度から新しくなっていて、給与所得控除後の夫の所得が900万円（年収1120万円）・950万円（年収1170万円）・1000万円（年収1220万円）を境に控除額が変わるようになっています。

住民税の配偶者控除は所得が900万円以下なら33万円、950万円以下なら22万円、1000万円以下なら11万円となるので、それぞれの年収ごとの住民税額はこのようになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：所得割 131万円 x 10％ ＋ 均等割 5000円 - 調整控除 2500円 = 13.4万円（3.3万円の差額）
年収581万円(36歳の上場企業平均)：所得割 262万円 x 10％ ＋ 均等割 5000円 - 調整控除 2500円 = 26.5万円（3.3万円の差額）

また、所得税の配偶者控除は所得が900万円以下なら38万円、950万円以下なら26万円、1000万円以下なら13万円となるので、所得税額はこのようになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：課税対象額 121万円 x 5％ - 0円 = 6.06万円（1.9万円の差額）
年収581万円(36歳の上場企業平均)：課税対象額 252万円 x 10％ - 9.75万円 = 15.5万円（3.8万円の差額）

配偶者控除のある場合の住民税と所得税を計算するとこのようになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：住民税 13.4万円 ＋ 所得税 6.06万円＝ 19.4万円（5.2万円の差額）
年収581万円(36歳の上場企業平均)：住民税 26.5万円 ＋ 所得税 15.5万円＝ 41.9万円（7.1万円の差額）

扶養控除がある場合の住民税と所得税

続いて扶養控除がある場合の税金を計算してみます。

扶養控除額も住民税と所得税で違っていて、年齢ごとにこのようになっています。

子供の場合は中学生以下、高校生、大学生で分かれているようなイメージですね。

児童手当は2歳までは月額1.5万円、3歳から中学生までは月額1万円がもらえます。これは大きいですね。

たとえば専業主婦の奥さん、高校生の息子、中学生の娘がいた場合、住民税の配偶者控除33万円と扶養控除33万円で合計66万円の控除になるので住民税はこのようになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：所得割 98.1万円 x 10％ ＋ 均等割 5000円 - 調整控除 2500円 = 10.1万円（6.6万円の差額）
年収581万円(36歳の上場企業平均)：所得割 229万円 x 10％ ＋ 均等割 5000円 - 調整控除 2500円 = 23.2万円（6.6万円の差額）

所得税の場合は配偶者控除38万円と扶養控除38万円で合計76万円の控除になるのでこのようになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：課税対象額 83.1万円 x 5％ - 0円 = 4.16万円（3.8万円の差額）
年収581万円(36歳の上場企業平均)：課税対象額 214万円 x 10％ - 9.75万円 = 11.7万円（7.6万円の差額）

この場合の住民税と所得税の合計額はこのようになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：所得税 4.16万円 ＋ 住民税 10.1万円 ＝ 14.2万円（10.4万円の差額）
年収581万円(36歳の上場企業平均)：所得税 11.7万円 ＋ 住民税 23.2万円 ＝ 34.8万円（14.2万円の差額）

また、中学生の娘については扶養控除はありませんが、児童手当で月額1万円＝年間で12万円もらえます。

中学生以下なら児童手当をもらえるので、保育園児・幼稚園児・小学生のお子さんがいる場合も同じです。

手取り額を計算する

年収382万〜581万円の場合の手取り額を計算するとこのようになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：年収382万円 - 社会保険料 54.3万円 - 所得税 7.96万円 - 住民税 16.7万円 = 303万円
年収581万円(36歳の上場企業平均)：年収581万円 - 社会保険料 82.6万円 - 所得税 19.3万円 - 住民税 29.8万円 = 449万円

配偶者控除がある場合の手取り額はこのようになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：年収382万円 - 社会保険料 54.3万円 - 所得税 6.06万円 - 住民税 13.4万円 = 308万円（5.2万円の差額）
年収581万円(36歳の上場企業平均)：年収581万円 - 社会保険料 82.6万円 - 所得税 15.5万円 - 住民税 26.5万円 = 456万円（7.1万円の差額）

さらに高校生の子どもの扶養控除がある場合はこんな感じになります。

年収382万円(36歳の全国平均)：年収382万円 - 社会保険料 54.3万円 - 所得税 4.16万円 - 住民税 10.1万円 = 313万円（10.4万円の差額）
年収581万円(36歳の上場企業平均)：年収581万円 - 社会保険料 82.6万円 - 所得税 11.7万円 - 住民税 23.2万円 = 464万円（14.2万円の差額）

企業ごとの36歳の年収と手取り

続いて各上場企業の平均年齢と平均年収を参考に、36歳で年収200万〜700万円の企業を調べてみました。

36歳で年収700万円の企業

36歳で年収600万円の企業

36歳で年収500万円の企業

36歳で年収400万円の企業

36歳で年収300万円の企業

36歳で年収200万円の企業

まとめ

今回は36歳の年収を調べてみました。

他の年齢についてもまとめていますので、よろしければそちらもご覧ください。

年齢ごとの平均年収